CPI(消費者物価指数)ってなに?

公務員B
公務員B

ニュースでCPIがどうとか、予想より低かったから金利がどうとか見たけど、そもそもCPIってなんなの?

こゆり
こゆり

CPIは消費者物価指数のことです。この記事で詳しく解説していきます。さらにどういった用途で使われているのかも見ていきましょう。

CPI(消費者物価指数)とは

CPIは「Consumer Price Index」の略で、消費者物価指数を意味します。CPIは、ある期間における消費者物価の変動を表す統計指標であり、国や地域によって数値は様々です。

CPIは、一定の期間において、家庭などの消費者が購入する代表的な商品やサービスの価格の変動を調べ、前の期間と比較して、物価の上昇や下落を判断しています。また、物価の変動を示すだけでなく、インフレーション率や消費者物価上昇率などの指標としても使われます。

国の経済指標として、政府や企業、投資家などにも利用され、賃金や年金などの支払いの調整にも使われることがあり、重要な指標と言えるでしょう。

なぜ注目されるのか

2021年後半から、アメリカでは物価の上昇が顕著になっています。この物価上昇は、新型コロナウイルスの影響や、製造業の供給不足、輸送コストの上昇などの要因が考えられます。特に、食料品やエネルギー、中古車などの価格は大幅な上昇が見受けられます。

このような物価上昇は、消費者にとっては生活費の増加を意味し、企業にとっては原材料や物流コストの上昇を意味します。また、インフレーションによって、長期的には経済の安定性にも影響を与える可能性があります。アメリカ政府や中央銀行は、物価上昇を抑制するために、金融政策や財政政策の調整を行っています。

上図はアメリカのCPIをグラフにしたものです。2021年あたりから急激な上昇があったことがわかります。

物価と金利の関係

一般的に、物価が上昇すると、消費者が支払う必要がある費用が増加し、インフレーションが生じる可能性があります。この場合、国の政策金利を決める中央銀行は通常、金利を引き上げることで、借入を抑制し、経済を抑制することがあります。(つまり市場に流れるお金の量を制限することになります。お金が市場に無ければ、物は相対的に変われなくなり、結果として物価上昇が抑えられるという論理です。)このような政策をとることで、中央銀行は、インフレーションを抑制し、経済の安定性を維持することができるとされています。

一方、物価が低下すると、消費者の支払いが減少し、デフレーションが生じる可能性があります。この場合、中央銀行は通常、金利を引き下げることで、借入を促進し、経済を刺激することがあります。このような政策をとることで、中央銀行は、デフレーションを防止し、経済の安定性を維持することができます。

日本のCPIはどれぐらいか

日本のCPIのグラフです。2013年ごろまでは物価はやや横ばい〜下状態でしたが、2013年ごろから上昇を見せ始め、2021年は世界的な物価高に連れて上がっていることがわかります。2013年ごろからの物価上昇の要因は一概に特定はできませんが、いわゆるアベノミクス政策が要因の一つである可能性はあります。

そもそもアメリカの金利はどこが決めているのか

アメリカの金利を決定するのは、米国連邦準備制度理事会(Federal Reserve、通称:Fed)です。Fedは、アメリカの中央銀行であり、主に金融政策の策定と実行を担当しています。

Fedは、定期的に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)の会議で、金利政策を決定します。FOMCの委員は、Fedの理事会メンバーと12の地区連銀の総裁から構成されており、金利政策に関する意見や分析を共有し、金利政策の決定を行います。

Fedが金利を引き上げると、銀行の貸出金利が上昇し、借入が減少することが予想されます。一方、Fedが金利を引き下げると、銀行の貸出金利が下がり、借入が促進されることが予想されます。金利政策の調整によって、Fedはインフレーションの抑制や景気刺激など、経済の安定性を維持するために働きます。

今回のCPI(2023.5.0発表)に対するアメリカメディア報道では

米CPI、インフレ鈍化を示唆-FRBに利上げ停止の余地与える

bloomberg(2023年5月10日 21:36 JST)

米CPI、4月は前年比+4.9% 2年ぶりに5%下回る

ロイター(2023年5月10日10:03 午後)

これまでの急激な物価上昇に歯止めをかけるため、政策金利上昇という方策をとっていたFEDですが、今回のCPIが物価上昇の鈍化を示唆していたため、金利上昇が停止されるのではないかとの見方が広がっているようです。

まとめ

簡単にですが、 CPIの説明をしました。引き続き、Fedの動向をチェックしながらの運用が必要になってきます。リスク管理にはしっかりと気をつけておきたいですね。

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